Recording Projects. Music Production, Deaf Nephews, Altamont, Serce, Big Business, Circuit Bending, etc...
Wednesday, February 22, 2006
Silverlake - Mr. Jonesの圧力と怪しい引き抜き。
2月8日
こ のショーのために知り合いの写真家K氏がシンシナティーから,そして高校の時のちょっと頭の弱い友人,MTが日本からわざわざ来てくれた。自分 の所に寝泊りをしていたその2人とリハーサルスタジオに向かう。シンシナティーには存在しないハンバーガーチェーン店,In-'n-Outを食べるため余 裕を持って出たものの,ドライブスルーを出てしばらく高速を走ると思った以上に酷い渋滞が続く。仕方なく冷める前に車の中で食べる事に。何処で食っても美 味い。約束の時間,午後2時ちょうどにリハーサルスタジオに着きとりあえず自分の楽器を下ろす。メンバーと合流して1セット演奏をして前回のライブからの ブランクを埋めることに...とても2週間のブランクを感じさせず,2週間前以上の出来に自分は大満足。Daleのバンに荷物を積み会場入りまでDale 宅で待機する事にする。会場入りまで2時間強あったので世間話やMyspaceで変人探しなどをして時間をつぶした。勿論,右手にはビール瓶が...
Dale 宅から15分弱で会場のSliverlake,Zen Sushiに着く。以前に2度ほど来た事があり,初めてこの会場に来た時が自分が加入する前のAltamontのショーを初めて観た時である。言わば自分 にとってのAltamontの原点がこの会場であった。荷を下ろし何か食べにK氏とMTとの三人でレストランを探しに行く。ベトナム料理で美味いところが 直ぐ近くにあると聞いていたのだが,結局,見つけることが出来ず諦めて近所のメキシカンレストランで軽食を済ませる。San Franciscoでの失敗は二度としたくないので気を配って注文した。http://toshimanaki.blogspot.com/2006/01/altamont-vs-sermon_07.html
食 事を済ませて会場に戻ると今晩のヘッドライナーのButcherの面々が来ていた。ボーカルでこのバンドを作ったのがToolのAdam Jonesの奥方のCamella。彼女はHenry FondaでのAltamontの公演を観て以来,自分のことをロックスターと呼ぶようになった。彼女は「Altamontに入ってからモテモテでしょ。 何人くらいの女性と寝たの?」とイヤミにしか聞こえないような事を言ってくる。Melvins,Altamontの客層は9割以上男性。浮いた話などある わけが無い。彼女とそんな世間話などをしているうちに開場される。ぱらぱらと人が入ってくる。1つ目のバンドが始まっても客はまばら,とても入ってくるよ うには思えなかった。しかもその1つ目のバンドは世辞にも面白いとは言えなかった。音楽家としては評価を与えられるが,どの曲,どの演奏をとっても Toolの真似にしか聴こえなかった。
そのバンドがやっている間,知り合いの顔がちらほら見え始める。BuzzやDave Stoneも来てくれた。そして驚いたのがLong Beachの公演で警備員に追い出されたArizonaのSteveが来ている。http://toshimanaki.blogspot.com/2006/01/long-beachvs-sermon.html 思わず指をさして笑ってしまった。あの時はどうしたのか聞いてみると,「追い出されたのは覚えているのだが,追い出された理由を覚えていない」とヘベレケ であった事を告白。自分も1杯おごっていたので多少の罪悪感はあった。自分が大笑いをしている横で友人MTはそわそわしている。と言うのはDaleにス テージクルーと書かれた白いつなぎを着て,アメリカの旗のデザインの入ったバイク用のヘルメットをかぶり準備を手伝うよう,そして演奏中はステージの上で 待機するように言われていたので緊張して落ち着かないようだ。
1つ目のバンド(名前も覚えていない)が終わると即Altamontが準備 に取り掛かる。時間が限られているため急いでセッティングしなければな らなかった。MTも手伝ってくれて,何とか準備が終わりかけた時,ステージ下から聞きなれた声が...Adamがニコニコしながら自分に話し掛けてくる。 しかもライブには全く関係の無い話をしてくる。ニコニコしていたのでてっきり「今日は期待してるぞ!」とか言うのかと思ったら,前から約束をしていたギ ターのエフェクトペダルの製作にそろそろ取り掛かろうと話し掛けてくる。自分が急いで準備をしているのもお構いなし。電話とかで話せばよいことで,自分は それど頃ではない。理解に苦しむ。とりあえず,始まる直前に一応「ライブの仕方を教えてやる!」と”お約束"のような事をAdamにぶちかましてやった。 演奏が始まると直ぐに気付いたのがAdamは最前列で自分の目の前に立って動こうとしない。ここまでプレシャーを感じたことは無かった。演奏しながら"頼 むからちょっと離れてくれ"とか"Dale(ステージ右)の方に行ってくれ"とか考えていた。
"蛇に睨まれた蛙"状態であった自分は1曲 目後半から何とか気持ちを切り返してきて演奏に集中し始めた。Daleの方を観てみるとその横にMTが 白いつなぎを着てニンマリしながら立っている。わざわざ日本からこのショーのために来ていたため,間近で観れるどころかステージに上がれたことが本当に嬉 しかったようだ。ヘルメットの上にキャンプ用のヘッドライトを着用している。後半になるとMTもステージ慣れ(?立っていただけ)してきたのか,そのライ トのスイッチをつけたり消したりしてストロボ代わりに使い始めた。それに気付いた店の照明係は照明を暗くしてMTのライトを引き立てる演出までしてくれ た。会場は満員。Daleも上機嫌で曲間に,寿しレストランの二階に設けられているステージだったからであろうか,「バンザーイ!」を連呼。自分のパ フォーマンスと言えば,あまり自分の音が聴こえなかったためかいまいちのように思えた。でも満員の会場は気分がいい。Myspaceでこのショーの事を 知ったお客も何人かいたようだし,固定客もついてきた。Daleは最後の曲の時にAltamont商品の一つであるパンティーを掴み,それで額の汗を拭き 会場に投げ込んだ。
演奏を終え,ステージを片付けはじめるとAdamがやってきた。また関係のないことを言ってくるかと思ったら,「良 かったぞ!ロックスター!面白 かった!」と以外にもまともに誉められた。「良いよお世辞は」と言うと「いや本当に面白かったって!」と怖い顔をして言って来る。Adamが去った後何人 かの知人が自分の所に挨拶に来てくれる。その知人達と挨拶を終え片付けもあと少しとなった時一人の女性が自分に話し掛けてくる。凄い丁寧に話し掛けてくる その女性は片付けが終わった後自分と話したいと言う。片付けを終えその女性を探し出し話を聞く事にした。彼女はバンドをやっていてギターリストを探してい たらしい。何でもギターリストが薬漬けになっていて,ギターリストだけがバンドから欠けているらしい。自分のギター,キーボード,ウクレレをこなす器用さ に魅力を感じたと言う。自分は演奏力のない酷いミュージシャンだから期待をしない方がいいと彼女に言うと「そんなことない,観ていて惹きつけられた」と世 辞を続ける。「ギターリストとして生活をしているのか?」と聞かれ,「自分はミュージシャンをして生計を立てているのではなく,プロデューサーエンジニア として食べてきている」と話した瞬間,「んじゃ自分のバンドをプロデュースして」ともうギターはどうでもいい様子。一応連絡先を交換したものの彼女のあの 変わりようは変に思えた。この様子だと色々なバンドの人間に声をかけているのではと疑い始めた。連絡はないものと悟った。
片付けを終え, Butcherの演奏を見て,荷物を積んでDaleの家でDanとMTの4人で飲むことにした。Daleの家に向かっている途中の 車の中でMTはまだ半笑い状態。面白くてしょうが無かったらしい。「次のショーいつ?」と次も来る気でいる。しかもMTはAdamに「Butcherにつ いてどう思うか?」と聞かれ,「自分は良く分からなかった,自分の好きなタイプの音楽じゃなかった」と言ったらしい。世辞でも"良かった"と言えば良いも のを...しかもMTは次のToolの日本公演で同じ格好をして同じようにステージに立ってもらいたいとAdamに言われたらしい。Dale家につき反省 会を兼ねて飲んでいるとその女性の話が持ち上がった。何と彼女はDanにもバンドへの誘いをしていたらしい。色々なギターリストに声をかけているであろう とは思ったがまさか同じバンドの人間にまで...自分には「ギターリストだけが必要なの!」見たいな事を言っておきながら,実はAltamontをバック バンドとして使いたかったのかも,と言う結論になった。そんな話で盛り上がっていると時計は午前4時近くになっていた。空腹を満たすためにMTと24時間 営業のバーガー屋によって数個のバーガーを買い家に戻り,それらを食べて床につく。午前5時を回っていた。
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