Monday, July 28, 2008

Portland

7月25日、Portland, OR

バンの点検のため朝の8時にホテルを発ち、公演地のPortlandには10時過ぎに付く。点検を終えると会場入りまで時間があるので町をぶらつく。レコード屋に入ると店員がMelvins/Big Businessの話をしている。「Big Businessは二人組だろ?」という声にちょっとこめかみがピクピクしたがそこは冷静に聞き流した。こんどは楽器屋を入り時間をつぶす。一人の若者が自分の方にやってくる。「Big Businessのメンバーだろ?」とさっきのレコード屋での出来事とは正反対。Timにチケットの聞くとTimは「50ドルだ!」と嘘を付きその若者をからかい始める。そうこうしているうちに時間が過ぎたので自分はエフェクトを一つ調達して店を出る。

会場に付くと直ぐに荷下ろしが始まる。荷下ろし、サウンド・チェックを終えると野球が始まる。Buzzの家族が観戦。Buzzの親父さんに初めて会う。「Buzzの父だ!」と自分に挨拶してくるが、あまりにもBuzzにそっくりなので「嘘でしょう。全然似てないよ」と言い親父さんを笑わせた。Buzzのお袋さんは「久しぶりね。あなたは野球が上手なのね」と挨拶しくる。

Melvinsの地元が近づいていることもあり、会場は大入り。今日のオープニングバンドは”?????”。ドラムにはいよいよDaleが参加。いつものようにTimがループをながし自分もそれに合わせる。さっき買ったエフェクトが非常に効果的。3分ほどそれが続くとDaleの登場。非常にやり易い。ノイズ競演ではあるがドラムに合わせ音を変化させていく。会場の反応もはっきり分かる。演奏(?)を終えると数人の客が自分に声をかけてくる。その中の一人が「君の使っていた物(サーキット・ベンディング・キーボード)はなんなんだ。あんなの観た事がない」と聞いて来たが、面倒くさくなって「ネットで調べろ」と冷たい言葉を返す。するとその客はなぜか「おお。分かった。なんなんだあれはぁ」と嬉しそうに答えていた。ど真ん中に立っていた酔っぱらい風の客は「Daleとはなせるか?話させてくれ」と聞いて来たので自分は「Good luck」と一言。周りにいた客は大笑い。

15分ほどの休憩を経て、Big Businessの出番となる。ステージに上がると女性客の一人が「彼(自分)はまた演奏するの?」とまたノイズ競演をすると予測したような言い方で言っていたのが自分の耳に入った。演奏が始まると客は大ノリ。マッシュピットが起こる。自分の演奏も冴える。最後の曲は新曲の”Drift"と言うミディアム・店舗の曲。それまでアップ・テンポの曲に合わせてマッシュピットをしていた客が、そのテンポの遅さに合わせづらくなったようで、数人が周りを観ながらどうしようか迷っている。それを観て思わず吹き出しそうになってしまい、下を見て笑い顔を隠すのに必死になった。演奏が終わるとまた真ん中の客が自分に声をかけてくる。こんどは「ごめんよ。ごめんよ」と謝っている。「なぜあやまるのだ?」と聞き返すと「俺のダチにBig Businessを聴いて、ライブを観に行くように勧められたんだ。でも俺はヤツの言葉を信じず、断固として断り続けた。でもこのショーを観て...ごめんよ」自分は笑いながら「やっと分かったか」と答える。


Melvinsのショーは荒れに荒れた。1曲目からマッシュピット。2曲目でダイブをしようとした少年がステージに上る。ギターテクどころではない。その少年を押しステージから落とす。数曲後にはステージめがけてサンダルが飛んでくる。ドラムテク/ローディーのRickyがステージの自分とは反対側にいる。そのRickyが慌ててステージ前に駆けていく。自分の視界には入っていないところで2人目がステージにあがった。その男は暫くステージ中央で踊っている。Rickyがそれを突き落とす。今度はCoadyのドラムペダルが故障。それを慌てて直す。

次の曲に入るとJaredが自分の方を向き何かを言っている。爆音の中、自分には「Risky. It's risky(リスクが大きすぎる)」と聞こえた。あまりにも荒れたショーでギブアップしたいのか?と顔をしかめる。良く聞くと、ウィスキー。ウィスキーを持って来てくれ」と自分に頼んでいた。楽屋に戻りウィスキーをステージに持ち、Jaredに渡すタイミングを待っていた。するとJaredは自分の方にやって来た。コップを渡そうとすると、モニターのJaredの声をサウンドエンジニアにあげてくれるように頼んでくれと言ってくる。それをエンジニアに伝えて戻ると、演奏しながらまた自分の方を観て何か言っている。自分はウィスキーが飲みたいものだとてっきり思い、コップを見せつけニコニコする。するとJaredは自分の方に来て、今度はモニターの自分の声がでかすぎると言っている。勘違い。公演後その話で大笑い。

暫くすると3人目がステージにあがる。10代半ばの少年。ステージの上の何かをとろうとしていたので自分は慌てて少年を突き落とす。何をとろうとしていたのか確認するとそれは少年の靴であった。それをスレージ下に放りなげた。その曲が終わると珍しくBuzzがしゃべりだす。「俺たちは友達だよなぁ?でも君たちがステージにあがれば敵同士になる。あぶないからステージには絶対上がらないでくれ。ここで未成年にけがされたら、それらの親たちは俺たちを殺しにくる。もう一言。俺は今まで”ありがとう”と君たちに言った事がない。ありがとう」その後、誰もステージにあがろうとしてこなかった。荒れたショーもBuzzの言葉でおさまり、誰もけがする事なく終わった。

3 comments:

Anonymous said...

Too bad I can't read Japanese.. ;)

I was wondering, are they going to announce the European dates soon? There are some dates spread over last.fm, but no full list and I don't know whether they're correct or not. I'm just really excited and I'm hoping they'll come to my town... Cheers

saturnine said...

The guys throwing the shoes around and on stage... Why, just why? This makes me wonder if Portland is unusually aggressive or needy for heavier bands, as I've seen shows quickly dissolve like that here before (not that that makes any sense).

Still, thanks for the write-up and the blog! That was pretty impressive for just jamming.

Toshi Kasai said...

the senile eye,
Ask someone to translate.
I think the schedule will be out soon. I don't know any info about it yet.

saturnine,
I did not know if the guy threw the sandal to the band or not, but it came through between Dale and Coady. They are one of the craziest audience but most of them were nice. A lot of people came to me to give me nice words.
Thank you for reading.