10月23日, Tempe, AZ
ようやく風邪が治って行くのが分かり始める。コンディションは70%と言った所だろうか。早く着いたので先にホテルに行き荷物を降ろしてから会場に向かう。ホテルの目の前には大好きなIn-'n-out Burgerがドンと構えている。”帰って来た(AZ, CA, NVのみに存在する為)”と言う衝動にかられる。
会場は広いが客の入りはまあまあ。完治していない風邪の影響かあまり印象に残るショーには思えなかった。公演が終わり慌てて片付けをしてJohnとTimとIn-'n-out Burgerに向かうが10分遅く閉まっていた。渋々Tac Bellに変更。
10月24日, Tempe>>Palm Desert
昨日の夜の借りを返すかのよう昼飯はIn-'n-out Burger。6週間ぶりに食べる味は快感以外のなにものでもない。

4時間くらい走り、Palm Desertに着く。今日はDaleの40歳(!)の誕生日。夫人Mの両親の家でそのパーティーが行われる。頭の弱いMTともそこで合流。親戚、近所の友人等が集まり50人くらいは来ていただろうか。食事にはタコス・トラック用意されている。庭にあるプールの横にタコスの屋台が置かれ,プールサイドにそれを待つための列が出来る。この時,BuzzからSan Diegoでの最終公演が山火事のためキャンセルになった事を伝えられる。
この時,咳がようやく治まり始め久々に酒を飲む。ピンポン・テーブルが置かれていたのでCoadyと卓球で軽く汗をかく。自分のラケットの握り方を見ていたMの兄,Tが相手をして欲しいと言ってくる。この後、20分くらいTと自分はDaleの誕生日を忘れ、黙々と打ち合う。

Daleがプレゼントを開け始める。MTは自分が買って来てくれるよう頼んでおいた雑誌、大人の科学17号(http://otonanokagaku.net/magazine/vol17/)をDaleにもプレゼントとして買って来ていた。付録は小型テルミンのキット。それを見たDaleは「(日本語なので)トシ、早速組み立ててくれ」と大興奮。組み立て始めると数人がそれを見に集まってくる。

食って、飲んで、動いて,作って、楽しいパーティーになった。体調を考え早めにホテルに向かい就寝。明日の最終公演に備える。
10月25日, Coasta Mesa, CA
MTとGarethとホテル周辺でショッピング。楽器屋、セカンド・ハンズ・ストア、そして自転車屋をまわる。自分は自転車屋でベルを二つ購入。ホテルに戻り、ホテルの駐車場で道順を説明するTimの横で自分はそのベルを使って騒音妨害。マジで怒るTim。
自分はMTとMTがレンタルして車で会場まで移動。途中、本屋を見つけ,Daleへの誕生日プレゼントを購入。ここ2日間で4軒の本屋を回ってようやく見つけた。The Beatles Complete Scores。

今日がこのツアーの最終公演となる。気合いが入る。でもCoadyあまり体調が良くないらしい。会場近くのメキシコ料理屋で軽く食べてから腹の調子がよくないらしい。自分も風邪がまだ完治してはいない。が、好きな会場で客のノリも良くなる事を思うと気分もよくなる。開場まで数人で野球が始まる。Buzz考案のバッティングセンター。トラックの扉を開け,その中に入り外から投げ込む。人々はそれを見ると笑いながら通り過ぎる。

公演が始まるのでGuinnessの缶とグラスを持ってステージに上がる。MTは自分がビールを持っているのを知らずにいたらしく、始まる前にビールを1本自分に渡そうとする。自分が持っている事を伝えるとその横にいた客が「んじゃ、俺が飲むよ」とそのビールを手に取る。自分はその客がそれを飲もうとした瞬間「ふざけるな!買って飲め」と奪い取ると、その客は真っ赤な顔をして、周りの客は大笑い。「冗談だよ」とそれを手渡し、演奏の準備に着く。1曲目が終わりGuinnessをグラスに注ごうとするがギターが邪魔でなかなか上手く行かない。グラスを置ける場所を探そうとあたりを見た瞬間,観客の方から一本の手が伸びて来た。MTがもの凄いスピードでやって来てそれをグラスに注いでくれる。また客に笑いがおこる。
数曲が終わるとMTが自分の方に来て何かを言ってくる。良く聞こえないで耳をヤツの顔に近づけ聞き直すと、「いや〜〜〜、カ〜〜〜ッコ良い〜〜〜よ〜〜〜!」と言って人ごみに消えて行く。その訳の分からない行動に思わず吹き出してしまった。また客は笑っていた。
このツアーで内輪で盛り上がったセリフがあった。それは自分が初めてメジャーリーグの試合を見に行ったときの事をDaleに話した事から始まった。友人と観に行った試合で一人の中年がピーナッツを売っていた。普通なら「ピーナッツ!」と大声で言うのだが,その中年男性はただ「ナッツ!」と、もの凄い声で叫ぶのであった。その声に驚く客が多くいたのは言うまでもない。すると一人の男性客がその売り子が「ナッツ」と叫んだ後,「お前がだ!」と言い回りの客は大爆笑となった。”Nuts"とは豆の複数形の他に、俗語で”Crazy"と言う意味もある。だから客は大笑い。その事を皆に話すと、野球をしている時やTVで試合を観ている時,「ナッツ!」と叫ぶ事がこのツアーの冗談になっていた。それを気に入っていたJohnとGarethが自分にステージの上で言って来るように頼んで来た。5曲目でCoadyがカウントをスティックで叩いた時,自分は3と4のタイミングで「ナッツ!ナッツ!」とJohnとGarethに一つづつ、このツアーでの良い仕事をしてくれたお礼としてそう叫んだ。それを聴いていたGarethの方を観るとニッコリ笑い、同時に手を叩いていた。Johnは忙しくて気づかなかったそうだ。
Coadyはなんとか持ちこたえ,良いリズムを刻み、Jaredは相変わらず曲間に冗談を交え、真っ赤な顔で歌いながらベースで爆音をうならせる。Melvinsの公演も大盛況。最終公演にふさわしいショーとなった。公演終了後,皆に別れを告げてMTとともに6週間ぶりの家路に着く。