Saturday, January 07, 2006

ツアー日記! ♪ Domo-arigato-Sacramento♪


11月9日 

キャンセルに終わり後味の悪い夜を越え,自然と朝8時には目の覚める癖が着いている自分は,シャワーを浴び,一人そのホテル近くを歩く事にした。久々に戻ったカルフォルニアとは言えLAから約500kmある。都会ではない。そんな人通りもまばらな道を何気く歩く。なにかギターの臭いが!早速,楽器屋を見つける。たいした事がなかったので直ぐ出てしまうがなんとなく「他にもありそうだ」と言う気がした。予感は的中。100㍍くらいさらに歩くともう一軒発見。そこにはElectraのLPコピーが。なかなかの名器(?!)と知られるそのElectraは状態は良い物の,ちょっと値段が張っていたので諦めた。あさの散歩を終え,ホテルに帰ると一行が出る準備を済ましている。自分はあらかじめ準備をしていたのでそのままバンに乗り次のまちSacramentoを目指す。カルフォルニアの首都,Sacramentoには途中の食事,渋滞等でかなり遅れて着くことになり,その頃にはもう日も傾いていた。

時間も押していたので直接会場入りとなる。会場はBoardwalkと言う名のカントリークラブ系のバー。EugeneのWOW Hall と同じくらいの大きさで,200人くらいの小さな場所だ。中に入ると壁に20台あまりのサインの書かれたStratcasterが。バーのお酒のセレクションも良く,外の印象と比べると悪い気はしてこなくなった。入ってしばらくするとバーの面々が挨拶に来る。遅れて来た店員の一人がかばんから5,6冊のエロ本を取り出す。Timがその中の1冊を取り出し読み始め,それを自分の目の前に持ってきて「持っていくか?」と聞く。その本は"+50"...そう50歳以上の女性が脱いでいる本であった。それを即効で断り他のものに目を向けると,縛り者,ボンテージ,どれを見ても普通の物ではなかった。

そんな事をしているうちに刻一刻と開場時間は迫ってくる。サウンドチェックを行っている時,Daleがなにやら必死にギターでフレーズを作り出そうとして,またそれを練習している。なにか考えている。そのサウンドチェックの後,会場に電話がありAltamontの前にやるはずのバンドが遅れているとの連絡が入った。Timは「会場までに入らなければそのバンドの演奏はなし」。バンド自体は来たのだがギタープレーヤーが送れているとの事で,なにやら教会で演奏してから来るらしい。こんな大事な日にダブルブッキングとは...そのギタープレーヤーの所為で20分近く遅れてのスタートとなる。Altamontはまた売店を任される事となる。客層はEugeneのWOW Hall に比べるとかなりまともであった。と言うかあそこが異常であった。

Altamontのステージになる。1曲目を終えた時点での観客の反応はいまいち。2曲目が始まった瞬間観客の態度が一変する。4公演続いてのMosh Pit。乗ってきた。Daleの話術も冴え渡る。バンドメンバーの紹介をする。Dan,Sashaと来て自分のところで間を取る。「Altamontに新しいメンバーがいる。そいつはギター,キーボード,ウクレレを弾いている奴さ。そいつが何(人)だか分かるかい?ヒントをあげよう」と言い,その練習していたギターのフレーズが...1980年に流行ったthe Vaporの"Tuning Japanese"のイントロであった。そしてDaleが"お前の喋る番だ!"と言わんばかりに自分の方を見る。それに対抗したわけではないが自分の口から出てきたフレーズは「ドモ・アリガト・サクラメント!」。これも1983年に流行ったStyxの"Mr. Robot”からのフレーズに韻を踏んだもの。以外に受けた。 ちょっとした受けも良く,肝心の演奏も上手く行き,かなりの手ごたえを得てステージを降りることになる。

ステージを降りるとJelloがステージ脇で,「Mosh Pitが初めて起きているじゃないか」と...今まで何を見ていたのか?!?! 決して,今回が初めてではなかった。楽屋に戻ると演奏を直前に控えたBuzzがなにかを人のかばんに物詰めている。例のエロ本だ!ツアーの地元LAを除いた最後の公演と言う事もあって,皆が家に着いた時カバンを開けて"ビックリ",と言ういたずらを考えての事。自分はそれを見て大笑いしていた。アパートに戻った時気付いた事だが,カバンを開けると他のエロ本が...奴は自分のカバンにも入れていた。それを知らずに笑っていたかと思うとちょっと悔しく思えた。

公演を終え,片付けが終わるとバーテンダーが皆に飲み物をサービス。BuzzとJeffは機材の積んだトラックをなるたけLA近くまで持っていくため早めに会場をでる。残りはビールと各自の好きな酒のショット(自分はスコッチウィスキー)を軽く頂く。ちょっとした雑談をした後,一行はバンに乗る。Dan,KurtそしてTimがSan Franciscoに戻るため,残りもLAに近くなると言う事でSFに宿をとることにする。運転はKurt。SFまで約1時間半の運転。ホテルに着いたのは4時近くになっていた。相部屋はDave。

11月10日

朝10時頃目が覚め,11時半にSFを発つ。SF組みは9日の晩(というか10日の早朝)に各自の家に着き,LA組みはDale, Dave, Sashaそして自分の4人。LAまでの走行時間約6時間。疲れきった面々はさすがに言葉も少なめ。保険の関係上,そのバンを運転できるのはDaleと自分の2人。残り1時間半くらいのところでDaleが運転をギブアップ。ついにこのツアー初めてバンの運転を任される。LAも近づいてきたため見慣れた景色が広がる。心に油断が...そんな時,頭をよぎったのが小中と学校の先生がしつこいくらいに言っていた言葉,"家に着くまでが遠足だ!"。LAに着てまでその言葉が頭にこびりついていたとは。その言葉の効果覿面,無事に8時ちょっと前に家に着く。Jello/MelvinsとのツアーはLAを残すのみとなった。

*写真はSacramentoのものがないので,SFのツインピークス。画質もいまいち。

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