5月20日、Denver
起きると気分が良い。風邪がほぼ治った。6時間強の運転で会場に到着。会場にBB宛にダンボール箱が数個郵送されていた。ようやくレコードが自分等の目の前に。TBも含め6人でレコードとジャケットとビニールのカバーとを合わせ売る準備を始める。
今日も3バンド。一番手のADIEは地元の2人組。「いつも観に来ている。前座が出来て嬉しい」とファンであったようで自分達とかなり興奮ぎみに話していた。TBの演奏はいつも同様かそれ以上に盛り上がっていた。
BBでは、自分にとってテクニカルな面で言えば間違えがなく一番良いショー。"Africa"では、TBの二人のハーモニー『Oh Africa』で笑い出す客が多くいた。公演後、自分に声をかけてくれた客の中の3人が他の州からやって来てくれた。自分にビールをおごらせろと言う客もいた。良い客ばかりではない。Jaredから離れない酔っぱらった客。Jaredはかなり煙たがっていたようでそれをみていたJakeがその男をJaredから離そうとするがなかなか離れない。決して暴力的ではないが、たまりかねたJakeがちょっと力を入れて引き離しようやくJaredから離れる。その男が歩道に座り込んでいる間にJaredはバンに逃げ込む。他の客がやって来てまた話をし始める。きりがない...何とか抜け出しホテルへ...
5月21日、Salt Lake City
856kmの運転。先発は自分。5時間ちょっとの睡眠で疲れていたが、景色が奇麗なので、気づけば自分が580kmを運転。Jaredに運転を替え暫くするとJaredが休憩をしたいとレストエリアへバンを止める。何かが鳴いていて騒がしい。ジネズミ(米:gopher/ground squirrel)たち。20匹はいると思えるそれらと写真撮影。しゃがんで近づくとカメラを攻撃してくる。
会場に着き準備をして、会場から少し歩いた所にあるLa-Cai Noodle Houseと言うベトナム料理屋で食事を取る。会場にもどると客が数人着ていて、自分等に話しかけてくる。 4時間の運転をして来る客もいる。トイレで用を足していると自分をみて「Mr. Kasaiではないですか?」とやたらと丁寧に挨拶してくる奴もいた。お互いがトイレで用を足していたので握手をするのに困っていると、会場の人間がそれをみていて「挨拶をするのに最適な場所じゃないよね」それを聞いて皆が大笑い。一番驚いたのが、仕事を失って稼げなくなり、献血をして金を稼ぎチケットを購入して来た客がいた。血の付いた左腕が痛々しい。
今日は運転で疲れたので"Whoses"のソロは休み。決して悪くはない人の数が集まった。Jaredは献血をして来てくれたJにステージ上でお礼を言う。Utah州はあまり行かない場所なので、自分達が公演をした事を多くの客が喜んでくれたようだ。
5月21日、Boise
昨日の長い時間の運転の疲れが残っていたようで、自分はバンの中で熟睡。気づくと公演地のBoiseに入っていた。会場に着き準備を済ませ、会場を出ると隣がレコード屋である事に気づく。久々にCDを買いまくる。今回のツアーで初めてこういう店にありつけた。それだけ今回のツアーに時間的な余裕がなかった事に気付く。
Jaredの友人の紹介で回転寿司に食事を取りに行く。開演まで時間があると思いゆっくり食べていた。開演時間丁度に会場に戻ると、自分がギターをひくはずの"Whoses"の演奏が始まっていた。慌ててステージに駆け寄る。急いで駆け寄った自分は会場が暗いためステージ脇に置いてあった椅子に弁慶の泣き所を強打。チューブアンプを使っているため少し待たないと音がでない。ソロが始まるぎりぎり前にようやくチューブが暖まり演奏開始。何とか切り抜ける。後で聞いた話だがTBの連中は予定より早く始めるように言われ、自分が会場にいない事に気付き、焦りとあきらめを同時に感じていたそうだ。ソロを終え会場を降りると、一人の客がその椅子を「危ないからどかした方が良いよね」と動かしてくれた。自分の失態をみていたようだ。
会場にはMelvinsのステージテクのRickyが来ていた。Rickyとは前ツアーでは相部屋をしていて自分と唯一ビールの趣味が合う中まであった。そうなると二人でがぶ飲み。公演は上手く行き、それを祝杯するかの様に公演後も飲み続ける。Jaredが地元のフリーペーパーのインタビューを受けているのを知り、その横で茶々を入れる。終いにはTB所有のバンの上に乗り、その上から連中を撮影。大人げなく騒いでしまった。Rickyに別れを告げ、安くて良いホテルを見つけそこで就寝。後で聞いた話だがCoadyとJakeは朝の4時まで飲んでいたそうだ。
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