Monday, September 08, 2008

Albuquerque

8月24日、移動日。

ついにこの日が来た。2年間以上、Daleが待ちに待った日と言っても過言ではない。去年は風邪をひいていて断念したが、今年は体の調子が良い。断る理由がない...

Albuquerqueとの約中間点にあるAmarilloを目指す。そこにはBig Texanと言うステーキ屋がある。そこの名物が72oz(約2kg)のステーキ早食いコンテストである。大食いの自分にDaleは2年以上自分の挑戦を願っていた。一時間以内に72ozステーキ、サラダ、ロールパン、吹かしジャガイモ、エビの唐揚げ3つを食べ終えればただ。食べ終えなければ72ドルと言うのがこのコンテストの条件。

隣接しているホテルに着き、各自の部屋で休憩を取り、暫くしてレストランの隣にあるバーで待ち合わせ。Jaredが帽子を深くかぶって現れる。帽子を取るとおでこから頭の真ん中までそっている。毛の薄い中年男性の様な髪型になっている。いまだにこの男の行動は良く分からない。飽きたから本人が剃ったと言う。

テーブルの準備が出来たからステーキハウスに向かう。挑戦者はステージに用意されたテーブルに上がる事になる。一人では寂しいと言うとJaredが付き合ってくれると言う。肉が焼けるまで時間がかかると言う。その間にJaredは部屋に戻ると言う。その間ルールの書かれた契約書が届く。それを埋め店に提出する。Jaredが時間ギリギリに現れる。星条旗のナプキンを手に入れて来た。この男のエンターテイナー魂には頭が下がる。

いよいよ肉の準備が出来る。二人でステージに上がる。100人以上いると思われる他の客に注目される。肉は3cm位の厚さで自分の肩幅くらいの大きさ。食べる前から諦めるほどの大きさ。ウェルダンで注文したので自分の方がJaredのステーキよりは多少縮んで見える。それにしてもデカイ。

一口食べ、焼け具合を確認してスタート。Jaredと自分の背中にある時計の数が減り始める。自分は肉を4cmほどの幅で縦に切り、食べ易くする。3口目の時点で既に味に飽きている。Jaredは隣で”もうだめだ”と嘘泣きしている。色々な人が前を横切り話しかけてくる。中には日本人の観光客もいる。5分を過ぎたあたりからフォークとナイフを捨て手で食べ始める。ペースを保ち食べるものの肉は減っているようには見えない。

30分を過ぎたあたりから食べる量が一気に落ちる。肉を口に入れたくなくなる。ビールを注文する。それが大きな間違いであった。腹がいっぱいになったと言う感覚はなかった。ただ肉の味に飽きそれを口に入れるのが嫌になっていただけだったが、ビールを飲んだら腹がいっぱいになってしまった。それからは肉が口に入らなくなってしまった。

Jaredと自分は完全に諦めている。Buzzは目の前で残り5分くらいから「よ〜し、これからが勝負だ!」Jaredが隣で齧りまくるふりをしている。残り1分になるとJaredは肉を皿の下に隠し「終わった。食べ終わった」と大喜び。店のものがそれを見て「インチキだ!肉を隠した」などと言ってくる。Jaredは肉を手に取り隠す場所を探す。終いには肉を剃り上げた頭の中央に乗せる。一般客はそれを見て大笑い。Jaredは調子に乗り「U・S・A!U・S・A!」と叫びだすが誰もそれについて来ない。自分にハイ・ファイブを求めるが手がステーキ・ソースで汚れていたのでそれを断る。


結果はJaredが35oz、自分が40oz(約1134g) 。その結果に自分はがっかりであった。一人の店の者が二人に話かけて来た。こつはミディアム・レア以上は避けた方が良いらしい。それ以上は味に直ぐに飽きると言う。それを聞いた後、自分にウェルにするようにアドバイスしたBuzzを細い目をしてにらみつけると、”しらね〜よ”のポーズ。店の最高記録はホット・ドック・早食いコンテスト(The Nathan's International July Fourth Hot Dog Eating Contest)で6年連続優勝の小林尊君をここ2年破ったJoey Chestnutが8分45秒で食べ上げたと言う。同じ人間とは思えない。負け惜しみを言うわけではないが、それほど食べ過ぎたと言う感じは全くない。次に挑戦する時はもう少し食べられるだろう。


8月25日、Albuquerque, NM

会場は以前BBの公演で来た事ある場所である。ハウスエンジニアのJはなぜかイライラしている。自分が機材等に付き説明するとパニックしているような様子を見せる。自分は「それほど心配ないから」と言うと多少は落ち着くが、それでもイラツキが見られる。暫くすると他のエンジニアがやって来て色々話しかけてくる。なんでも隣の店が火事になり、それを消す為の水が会場の機材を濡らし台無しにしたと言う。Jはその新しい機材をMelvinsやBBの様なバンドに試した事がなかったのでイライラしていたらしい。準備が出来るとJのイライラは治まり、手伝ってくれたと自分に感謝していた。

Jaredが頭を剃り上げてから初めてのショーであるため、終止笑ってしまうのではと心配して少し緊張していた。ステージに上がった時は何ともなかった。が、数人の観客がJaredの頭を見てからかったり笑ったりする。それに気づいたJaredは「笑い事じゃない」と一言。それがつぼにはまり演奏中下を見て笑いをこらえる。何とかこらえショーは完奏。

Melvinsの公演の時、友人が来ていてたので、彼に会うため観客側に回る。マッシュピットが起こりその波が自分達の所までくる。このツアー初めてマッシュピットを目の前で体感。勿論、渦の中には入らなかった。大物(?)プロデューサーであるその友人はMelvinsを観るのが初めてだったようで、「Kurt Cobainが好きになるのも納得」と、いたく感動していた。

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