8月6日,Cleveland, OH,
6月にDaleとプロデュースしたバンド、Nerd Table(http://www.myspace.com/nerdtable)が会場に来るので、それまでにそのプロジェクトのCDをマスタリングしなければない。移動中の車の中でマスタリング。会場について準備を済ませ、ドレッシングルームでそのCDを仕上げる。その隣ではBuzzがネットでDodgersの試合を観ている。耳と右目ではCDを制作、左目は野球に行ってしまう。開演前にNerd Tableの面々と再会してCDを渡す。
会場はあまり広くはないので一気に多くの人で埋め尽くされる。今日は会場のミキサーの調子が良くないので録音は断念。一番手はノイズ・ジャム。3人とも気に入ったジャムとなった。だがジャムなので曲らしい曲はない。客の中には「もう耐えられないよ!」と叫ぶものもいた。録音していなかった事をDaleには言うのを忘れていた。かなり気に入っていたようでその事を伝えるとがっかりしていた。
BBのセットは今回最高の出来と言っても過言でもないくらい気に入ったショーとなった。Melvinsのセットでは客も大ノリ。ステージが低く誰もが上がれる高さだったが警備員が両脇に構えていると客も大人しい。マッシュピットの勢いで前に崩れて来た客も、申し訳なさそうにステージに片足を乗せてそれに耐えていた。
片付けもスムーズに行き、ドレッシングルームでピザとビールで寝る前の空腹を癒す。Jaredと自分が外でバンの鍵が来るのを待っていると、一人の強面の兄ちゃんが自分達の目の前をうろうろしている。その男は手に持っていた雑誌を隣のクラブのドアに投げつけた。そのクラブと何かあったようだ。一人の女性客がそのドアから出て来て過ぎ去って行くのを見たあと、そのドアに2蹴り。ガラスドアはメチャクチャ。自分は見ていないふりをしていたが、Jaredはあっけにとられてその男と目が合ってしまった。何とか目をそらし、何も見ていないようなそぶりをするとその男は去っていた。ちょっと危険を感じた夜であった。
8月7日、Buffalo, NY
会場(http://www.townballroom.com/)の建物自体の歴史は古く、昼間は一般にツアーも行うほど。話に寄れば、アル・カポネがこのビルをカジノとして利用していたらしく、殺人もあったとか。人の陰を時々みたり、誰もいないはずのバーで突然音楽と人が賑わっている声が聞こえてくる事があるとか...シアターとしてももう長く、Frank Sinatra, Sammy Davis Jr. Nat "King" Cole等もそのステージに上がったと言う。
2公演、録音を逃していたので今日はなんとかしたいと思い、ハウス・エンジニアに協力を頼むと気持ちよく承諾してくれた。が、ミキサーに合うケーブルがない。楽器屋等も会場から離れていて購入するのに時間がない。半田ごてを持って来ていたので慌てて合うケーブルを調達。開演までになんとか間に合った。
ポスターには書かれていなかったが、今日もノイズ・ジャムが先発。なかなかの出来。BBの演奏では、ステージが大きいからかドラムが聴きづらくやりにくい。なんとかやってはいたものの、なんか集中しているようには思えなかった。何となくやっているような感じであった。疲れが溜まって来たからであろうか。それともやはりこの建物がそうさせるのか...が、演奏自体は上手く行ったように思えた。Melvinsの公演もいつも通り盛り上がった。
8月8日、Rochester, NY
Buffaloから会場まで2時間あまりなので昼間は時間がある。CoadyとDaleはBuffaloからあまり離れていないNiagaraの滝の近くにあるドラム・スティックの工場を訪ねスティックを調達すると言う。残されたJared,Rickyと自分は滝を観光する。ボードに乗り滝のしたから観覧。右手にはカナダが目の前。滝は2つあり、西側の滝は250度ほど角度で覆われている。その円の真ん中までボートは進む。
会場に着くと会場内に通常以上の作業員がいる。会場には一枚の壁を挟んで2つのステージがあり、そのもう一つのステージで地元で有名なバンドの再結成ライブが行われると言う。それを聞かされていなかったTimは不機嫌になり「今日はPorn(ノイズ・ジャム・バンド)はなし。短く済ませてホテルに向かおう」とやる気をなくした様子。
BBもMelvinsも初めて演奏する町で客入りが心配されたが、多くの人が集まった。両方とも盛り上がった。客も丁寧で優しい言葉をかけてくれる。ただ一人を除いて。一人の客はやたらと自分に話しかけてくる。Melvinsのショーの時、ステージ脇にいた自分に対して、”ギターを一緒に弾かないのか?”と言うそぶり。そのくらいは可愛い。がステージを片付けている時にもやたらと話しかけてくる。”あれをくれ””これをくれ”とせがんだり、”なぜ(自分が)ローディーをしているのか?”とかしつこく聞いてくる。終いには何かを取ってもらおうと、ハウス・エンジニアの気をひくとために足を掴み、その男の方(ステージ下)に寄せようとした。これにはハウス・エンジニアも頭に来たようで、怒鳴りつけた。その後、自分にエンジニアに謝るよう伝えてくれとか言っていたが、酔っぱらいがはめを外しているだけにしか思えず、ばかばかしくなりそれを無視していた。なんとも後味の悪いショーとなってしまった。
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