6月16日、 Columbus, Ohio
一行はJimの案内で遊びに来ていたJimの両親とJimの仕事場の数人とホットドック屋へ食事に行く。その名もHot Doug's(http://www.hotdougs.com/menu.htm)。ホットドックの名前がElvisを始めとするミュージシャンや俳優などの名前になっている。店長自らがオーダーを取り、店長が来れない日は店を閉じるという変わった所。昼前後は行列が絶えないほどの人気。自分はその"The Elvis"を注文。こってりしたソースとやわらかいソーセージがパンになじんでとても旨い。食事を済ませ、Jimと両親、同僚に別れを告げ、 Chicagoを発つ。
約6時間の運転の後、会場のLittle Brother'sに到着。CoadyとJaredはその会場に着く前に、以前同じ場所で演奏した時サウンドエンジニアの態度の悪さにあまり良い印象をこの会場に残していない事を話していた。バンを止めるとその目の前にそのエンジニアのKが座ってタバコを吸っている。CoadyがKに挨拶をしに行く。遠目から見てもKの様子がおかしい事は分かった。なにやら悲しそうだ。それもそのはず、このLittle Brother'sは2週間後に店を閉めるそうだ。この日はKの態度は一転していたらしい。公演は大盛況。公演後、Kの友達も含めBBと自分とでKの新しい門出を祈って乾杯。彼女はBBが最後の思い入れのあるバンドであった事を皆に伝える。彼女はここ数年、仕事をしていて彼女が好きになれるバンドが無く、音楽自体を嫌いになっていたとも告白する。そこで自分は「辞めたらまた音楽が好きになれるんじゃないか?」と言うと、皆が「良いこと言うね」と納得。彼女が涙を流し、空気が重くなった所に自分が思い切り屁をこき、ムードをぶち壊して会場を後にする。
ちなみに話は前後するが会場から約500m南にあるNorthstar Cafeで夕飯を取った。豆腐のブリ-トを注文。ヴォリュームがあり野菜や豆腐でさっぱりしている。この旅で食べたもののなかでもっと美味しかった一つ。ビールはMichigan州の会社、Bell'sのOberon Ale。ちょっと果汁っぽい味が強いがこの食事とは相性がよく味わえた。公演後の夜食は西海岸では決して目にすることが出来ないバーガー・チェーン店 White Castle。"Harold & Kumar Go to White Castle"と言う映画が出来るほど東海岸等の州では根強い人気。"ハンバーガーがメチャクチャ旨い"と言うのが人気の理由ではない。映画を観れば分かるのだが、パーティー等(映画はもっと他の理由)で遅くなって他のレストランが空いていなく、24時間営業のここを選び、それが癖になる人が多いそうだ。バーガー、チーズ、たまねぎ、ピクルスが挟まれた、小さいハンバーガーが30個入っている"Crave Case"を注文した。3時過ぎの空腹にそれがたまらなく感じた。
6月17日、移動日
約1030kmの移動のため、6日ぶりの移動日。途中から自分がバンを運転。Ohio, Pennsylvania, New Yorkと3州を一気に横断。自分はただ高速を運転しいるだけなのに、それに気付いたDustyが「トシ、3州、一気横断!さすが、やる~!」と叫びだす。笑いがおこったあと、自分が大声で"New York、New York"の前奏を歌いだすとJaredが唄を歌い始める。Jaredはのりが良い。6時間ほど運転した後、ほぼ中間点のRochesterで宿を取り就寝。
6月18日、Boston, Massachusetts
この街には昔からあこがれがあった。シーフードがもっとも旨い場所でもあり、自分のもっとも好きなアメリカのビールの一つ、Samuel Adamsが作られた町でもある。音楽ではアメリカで最も有名な音楽学校、バークリー音楽大学があることでも有名。Aerosmith、Boston、 Cars、J.Giles Band等の大物ロックバンドを輩出した所でもあり、アンダーグラウンドではハードコアパンクが根強い人気を保っている場所でもある。そしてRed Sox...いろいろな面で期待は高かった。
約6時間の運転で会場のThe Middle East Cafeに着く。サウンドチェックを済ませると、同系列のレストランで食事の割引券をもらいそこに夕食を取る。多くの客で賑わっている。自分はチキンサンドイッチを注文。会場名の通り中東料理風でピタで野菜とチキンが包まれている。Red Soxの試合をテレビで観ながらそれを食べ始める。まずい...テンションは一気に下がった。この旅で一番不味いものと確信。食べ終える事が出来ず空腹を満たす事なく席を立つ。会場にもどり口直しとばかりにビールを頼む。地元のHarpoon BreweryのUFOをタブで注文。味が薄くパンチにかける。口直しにはならなかった。
月曜にもかかわらず、BBの出番になる頃には会場は満杯。食事とビールの嫌な思いは一気に冷め、演奏にも気合が入る。疲れと足りない夕飯の所為(言い訳)で演奏の方はまずまず。客の反応はこのツアーで5番目くらいのよさ。Coadyはかなり満足な様子で、ステージを降りる際、自分にハグをして軽く頭の上にキス。公演後は観に来てくれた、BBと同じレーベル、Hydra Head Records所属アーティスト、Cave InのAdam McGrathの家に向い泊めてもらうこととなる。
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