Tuesday, April 03, 2007

Las Vegas-Phoenix: 東から来たハンサム

3月10日

The Bunkhouse: Las Vegas, Nevada

スタジオで一晩を明かして,通りの音で目が覚める。Coadyもちょうどおきたところ。二人で喫茶店に行きコーヒーを飲みながらコンピューターで Las Vegasまでの道を調べる。スタジオに戻りJared,Jakeを起こし,お世話になった友人達に別れを告げ出発する。5時間半の道のり。高速15番を ひたすら北に向かう。ガスを入れにCoronaと言う街で一旦高速をおりる。おりて直ぐのところのハワイをテーマにしたレストラン,Island Restaurants(http://www.islandsrestaurants.com/)で昼食を取る。BBQソースがかかったSunsetと言うハンバーガーを注文。他のチェーン店とは違った味。ソースが非常に良い。

日が暮れて直ぐにLVに到着。会場の場所を確認したあとホテルを確保。ホテルで少し休憩した後会場入り。前回のMelvinsツアーとの会場とは 違いこじんまりとしたBar。BBの前に演奏するバンドは地元の若者たち。ミキシングブースを探すとそこにはDJ機材のみ。ミキシングボードはステージの 直ぐ横の棚の上にあった。それをBBの連中に話すと「んじゃ,トシは今日はステージだな」と人前で演奏する事が急遽決まった。とは言うもののステージは狭 くJaredのベースアンプの陰に隠れているようだ。DaleがAusitnで競演するため持ってきていた彼のギターアンプを使用する。演奏中はじめて自 分の演奏がこのツアー初めて耳に届きJaredが自分の方を見てにっこり笑った。「今日は自分らの友達がわざわざ日本から来て,一緒に演奏してくれてい る」と大袈裟な紹介まで。演奏終了後それを真に受け「このために日本から来たのか?」と話し掛けてくる客もいた。

ライブは大盛況。普段ステージではあまり喋らないCoadyとJaredの喋りもさえ渡り,観客は勿論の事,店の人間,プロモーターも大喜び。マ ネージャー兼サウンドエンジニアのTherryは「ノイズ系のバンドもくるから,トシがやるような事は観た事ある。でも見事にバンドの音楽と一体化してい てのは初めてだ。是非また来てくれ!」と絶賛してくれた。プロモーターの一人の女性も「よかった。また来て欲しい。他にもバンドやっていないの?」と聞く ので「Altamontってバンドに入っている」と言うと「冗談でしょう!」と言いながら漫才の突っ込みのように裏手で自分の胸を軽く叩こうとする。自分 の体重の1.5倍以上あると思われる彼女の体からなる腕力と,それが来る予想をしていなった自分の胸をそれ,ミゾオチに裏拳が食い込む。一瞬,息が出来な くなり目の前が白くなった。しかも彼女はAltamontと他のバンドを勘違いして大喜びしていた。

満員とまでは行かなかったものの大盛況に終わった公演。前回のMelvins公演での動員数のイメージもあり,あまり良い印象をもっていなかったLVだけに皆ニコニコ顔でホテルに戻る。ホテルに戻ると疲れが一気に来てまもなく就寝。

3月11日

The Brickhouse: Phoenix, Arizona

昼過ぎにLVを発ち,約6時間高速を走る。雲が少ない小春日和の中,バンの中で一日を過ごす事が残念に思えた。辺りはすっかり暗くなり,会場に到着。荷物を降ろしながら会場入り。ステージも含め会場内はかなり広い。スタッフも協力的であっという間に準備が整う。

自分の機材をブースの後ろにおき準備を済ませるとJoeと言う地元の人が自分に話し掛けてきた。Joeの兄がDaleと高校をともにしていたらし い。自分の仕事やAltamontの事もよく知っていたが,自分がこのツアーに参加している事は知らなかったと言う。ビールまで買ってきてくれた。はやく からJoeのような人が来ているので,他にもそう言った人が来るのかと客入りを期待してしまった。が,結果はこのツアー最悪の入り。それでも来てくれた客 はBBの演奏に大喜び。自分も含めBBの演奏もかなりのってきている。

ハウスエンジニアの協力もよく音も良い。その所為か自分の音も良く聴こえる。また最後の曲"Easter Romantic"で自分の音が外れているように聴こえた。その曲に入る前にJaredが自分の事を紹介してくれた。「今回のツアーには自分らの影でキー ボードとノイズを担当してくれている友人がいる。トシという奴でブースの後ろにいる。ハンサムな日本人がいたらそいつがトシだ」と言う。演奏終了後一人の 男性客が自分の所にやってきて「Jaredの言う通りだ!君はハンサムだな!」と大声で言ってくる。その他にも自分の名前を知って「Melvinsの作品 を手がけているトシだろ」と言って来る人間が何人かいた。TOTIMOSHIの連中もTexasに向かう途中と言うことで会場に足を運んでくれ,友人まで 連れてきてくれた。何人かの一般客と同じよう,その友人達の中にも自分の存在をMelvinsのCDで知っている人もいた。嬉しい限りだ。

客は少ないながらも盛り上がり後片付けをして宿に向かう。今日はBBの知人の家に宿泊。途中BBの知り合いの多くが働くバーで少し飲んだあと, 24時間営業のメキシコ料理屋で遅い夕飯を済ませて家に向う。移動中,自分はJaredに「また,最後の曲のチューニングが違って聴こえた」言う。 Costa Mess,San Diego公演後もそのことについて話したがベースのチューニングを下げているためイントネーションの悪さから来るものと二人で判断していた。「それにし ておかし過ぎる」と自分が言うと「あっ,CDの音源とはチューニングが違うぞ」とその時初めて聞かされる。それを知らずにずっとCDの音源と同じキーで4 公演を行った事を知り,皆,大爆笑。明日は移動日。「ホテルでもう一度練習しよう」と休日に課題を残し就寝。次のショーはHouston。その距離 1158マイル(約1864km)。

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